野生のインコは群れでにぎやかに暮らしています。
インコは人懐っこい印象があり、複数で飼育しても問題ないと思うかもしれませんが、尖った口バシやツメを持っているため、喧嘩をしないよう注意が必要です。
普段は穏やかな性格のインコ同士でも、急に激しい喧嘩をするようになったと聞いたことがあります。
今回は、インコの喧嘩について、気を付けるべき点についてまとめました。
インコが喧嘩する理由
インコの喧嘩は、大きい声で叫ぶだけでなく、噛みつく、飛びかかるなどの激しい喧嘩になることがあります。時には血を流したり、骨折したりする恐れもあります。
複数のインコを飼育する場合、先に飼育していたインコがやきもちをやいたり、縄張りを守る意識が強かったりすると、喧嘩になる可能性が高いです。
また、インコ同士が仲良くしていたと思っても、発情期が原因でいきなり喧嘩になる場合があります。
発情期は、インコが相手でなくても、飼い主さんや、おもちゃが対象になる場合もあり、注意が必要です。
また、換羽期で体調がよくない時に、飼い主さんがいつも通りに接してしまうと、嫌われることがあります。
かまい過ぎずに距離をとりましょう。
人間で言う体力を使う衣替えのようなもので、この時期のインコは機嫌が悪かったり体調を崩しやすかったりします。
https://avianmedicine.jp/2015/04/12/1038
インコの性格と喧嘩の関係性
インコにもそれぞれ個性があり、性格も異なります。
すべてのインコがもともと激しい性格で喧嘩が好きというわけではありません。
インコが本来持つ性格よりも、年齢や環境が、喧嘩の原因と深く関係しています。
・反抗期の場合
ヒナから飼育していて、甘えん坊だったインコも成長するにつれて、反抗期がやって来ます。反抗期には急に大声を出したり、噛んだりすることがあります。
複数のヒナをひとつのケージで育てていた場合は、この頃にケージを分けるようにしましょう。反抗期は成長の一過程のため、見守ってあげてください。
・インコの同士の年齢が離れている場合
穏やかに暮らしていた高齢のインコにとって、元気なヒナと一緒に暮らすのは、精神的、体力的に負担が大きい場合があります。
高齢のインコには、ふだん通りの静かな環境を整えてあげましょう。
・雄雌ペアの場合
雄と雌でも相性が合わず、相手を傷つけてしまう場合があります。
ケージを分けておくと安心です。
・同性の場合
仲が良すぎる場合は、発情して噛みついたりする場合があります。
元気なインコ同士の場合は、放鳥中のエサの取り合い、水浴び場所や、おもちゃの取り合いなどにも気を付けましょう。
・種類が異なる場合
種類の異なるインコを飼うとき、嘴が鋭いインコや噛む力が強い種類のインコがいたら特に注意が必要です。
強いインコが一方的に喧嘩をしかけるような場合もあります。飼い主さんが間にたって、時間をかけて慣らすようにしましょう。
インコにストレスを与えない飼育
インコを複数で飼育する場合は、ケージを分けるのが原則です。
ケージを分けることによって、エサ代、ヒーター代も倍になります。掃除や放鳥も別々に行う必要がありますので、覚悟をしてお迎えしないといけません。
新しく迎えるインコが病気を持っていることがある場合もあるので、お迎えしてから最初のうちはケージを離しておくと安心です。
健康診断を済ませて、しばらく様子を見て、環境にも慣れてきてから対面させるようにしましょう。
興味を持つと、放鳥中のインコがケージの中にいるインコを見に行くようになるはずです。
また、インコを長い時間日光に当てたり、巣のような隙間や、入れ物を置いたりすることは、発情を促すきっかけになります。
せっかく仲良くなった、と複数のインコを一緒に放鳥できるようになってからも、いきなり激しい喧嘩をすることがあります。
放鳥中は、責任を持って、目を離さないようにしてください。
まとめ ーインコも人間も仲良くー
このように、インコの喧嘩は、環境を整えることによって、ある程度防ぐことができます。
1羽で留守番させるのは可哀そうだから、と新しいインコを迎えようと考える飼い主さんもいらっしゃると思います。
仲間が増える時、先住インコも、新しく迎えるインコも緊張しています。いきなり一緒にするのではなく、時間をかけて慣らしてください。
また、人間同士が喧嘩をしたり、電話で大きな声で話したりしていると、雰囲気を感じ取ってインコも大きな声で叫ぶことがあります。
人間同士も仲良くしてくださいね。