オウムやオカメインコを飼っている人はフケが凄い出るけど大丈夫なのか心配になるかと思います。
実は私、人間でいうところの「フケ」を鳥類も出すということを、つい最近知りました。
フケが少ししか出ないと言われているセキセイインコを飼っている私は、白いフケのような物の存在をあまり意識していませんでした。
ケージから餌が飛び散るのを防ぐためにビニールのカバーを巻いているのですが、そこがうっすら白っぽく汚れるな〜羽毛のクズかなと思ってました。その汚れの原因がやっとわかりました。
今回はその白い粉、フケの正体に迫りたいと思います。
インコのフケが凄い?「脂粉」
インコのフケの正体は、脂粉(しふん)です。
脂粉とは、オウムやインコの羽から出る白い粉です。これは人間の頭皮から出るフケと同じようなものです。
鳥は尾脂腺から出る脂を毛繕いのときに羽に塗りつけて羽をコーティングします。その脂が粉状になったものが脂粉です。
粉綿羽という羽や皮膚などが新陳代謝で剥がれ落ち粉状になったものや、換羽のときに生えてきた新しい羽を包んでいる筒状のものも脂粉になります。
脂粉の量は鳥の種類によって違います。
脂粉が少ないと言われているのが、セキセイインコやアキクサインコです。
尾脂腺から出る脂が多く、羽を触ると脂っぽいという特徴があります。
脂粉の量が多いのはオカメインコ、モモイロインコ、白色オウムなどの大型の鳥類です。粉綿羽の脂粉が多く、羽を触ると粉っぽいのが特徴です。
空気清浄機やケージをアクリルケースなどに入れて飼育するなど、脂粉対策をしないとケージ周辺が真っ白になってしまうくらい脂粉が出るようです。
脂粉がほとんどないと言われるのが、コザクラインコ、ボタンインコ、ウロコインコです。
脂が少ない分フケも出ないようです。水浴びをすると、羽がびしょ濡れになってしまうそうです。
脂粉には喘息やアレルギーの原因にもなるので、鳥籠のお手入れはこまめに行う必要があります。
鳥を手放す原因の一つが脂粉だと言われています。アレルギー体質の人は大型のインコをお迎えするのは難しそうですね。
インコが毛繕いする意味
インコを観察していると、頻繁に羽のお手入れをしていますよね。
健康な鳥はよく毛繕いをします。
クチバシを使って脂を塗りひろげてコーティングをする事で水を弾いて汚れから羽を守ることができます。
脂には抗菌作用もあり、ダニや汚れ、病原菌から身を守る役割もあります。
羽の汚れが溜まると飛べなくなってしまいます。
飛べなくなると敵に捕食されてしまう危険があるので、いつでも飛び立てるようにいつも羽の手入れをしているのです。
鳥には梅雨頃や秋から冬にかけて、換羽期(かんうき)があります。
この時期は新しい羽が生えてくるので、羽の抜け替わりをしやすくするために念入りに毛繕いをします。
健康な状態を保つための毛繕いですが、ストレスから自分の毛を引き抜いてしまうことがあります。毛引き症といいます。
寄生虫がついている時にも毛繕いが激しくなることがあります。
日頃から観察している飼い主さんの感覚で毛繕いが激しすぎるなど様子がおかしいと思ったら愛鳥を調べて、寄生虫が居た場合は「ロニベット(駆除薬)」を与え駆除してあげましょう。
インコの健康状態を見るポイント
体調が悪くなっていても、インコは私たちに「具合が悪いよ〜」とは教えてくれません。
インコは天敵に弱っているのを知られないように、具合がちょっと悪くても元気なフリをしてしまうそうです。
飼い主が体調の変化に気づいてあげることが必要です。インコの健康状態を見るポイントがあります。
- 目がイキイキとしているか輝きをみる
- 羽を膨らましている。(寒い時にも膨らみます。病気ではないです)
- クチバシの周りやお尻が汚れていないか
- 下痢や嘔吐を確認しましょう(発情期の吐き戻しか体調不良か見る)
- 足の温かさ。冷たいと代謝が低下し、貧血を起こしているかもしれません
- 足の握力を確かめる。
- 指に止まらせて、少し揺さぶるとぐっと力が入れば大丈夫です。体がぐらつくと握力が弱っています。
- 体重の増減。餌をちゃんと食べているかをチェックしてみましょう。
- フンの色が普段と違わないか
上記を毎日チェックしましょう。
まとめ ~毛繕いは重要~
インコが出すフケ=脂粉は、体から出る脂が固まって粉々になったものでした。
尾脂腺から出した脂を羽に塗り広げる事で羽を水や汚れから守ることができることも知りました。
インコの羽がツヤツヤしているのはそのためだったんですね。
毛繕いをして羽のお手入れをするのは、羽の汚れを落としたり、寄生虫や病原菌から身体を守ったりする意味があり、インコの健康にとっても重要なことがわかりました。
部屋中真っ白にしてしまう厄介者の脂粉ですが、フケがちゃんと出ることはとても健康な印だったんですね。
人間にとってはアレルギーの原因にもなってしまうので、こまめにお掃除したほうがいいですね!