インコのあくび、かわいらしいですよね。
人間と同じで眠い時にインコもあくびをするのだなと、はじめて見たときは驚いたものです。
少し眠い時やリラックスしている時のあくびなら生理現象として安心ですが、実はインコからのサインの場合もあります。
この記事では、インコのあくびから疑われる病気、動物病院を受診する目安や準備についてまとめてみました。
インコのあくびは病気のサインか?
寝不足でないのに、インコがあくびを連発している時や回数が多い場合は、病気のサインであることが疑われます。
考えられる病気はいくつかあります。代表的なものはこちらの3つです。
<そのう炎>
鳥には「そのう」という、食べたものを一時的にためておく器官があります。
餌をやわらかくして消化器官に送る役割をします。消化機能はないため、細菌や真菌やウイルスなどが繁殖しやすく、炎症を起こしてしまうのがそのう炎です。
セキセキインコのヒナがかかりやすい病気です。
主な症状は、あくび、嘔吐、下痢、食欲低下があります。
<トリコモナス症>
トリコモナスという寄生虫による感染症です。
トリコモナス症は、寄生したらすべてのインコが発症するわけではありません。
無症状の場合もあります。
免疫力の弱いヒナは症状がでやすいです。
成鳥でも他の病気などで免疫力がおちているインコが発症するケースもあります。トリコモナスはさまざまな器官に増殖します。
そのうに寄生するとそのう炎になることもあります。
主な症状は、あくび、嘔吐、首を振るがあります。
<のどの炎症(咽頭炎・口内炎など)>
ガスの煙やタバコの煙でのどに炎症を起こしてしまうことがあります。
呼吸器系の病気の続発として発症していることもあるので、注意が必要です。
主な症状は、あくび、嘔吐があります。
インコを動物病院に連れて行った方がよい状況
「いつもと違う、明らかに体調が悪そう」と感じた時は、約30℃に保温して、早めに動物病院に連れていきましょう。
あくびに加えて、首を伸ばして吐くようなしぐさをする、のどのあたりに違和感がありそう見える時は、病気のサインである可能性が高いです。
あくびだけでなく、他に変わったところがないかもしっかり観察しましょう。
- エサは食べているか
- 体重が減っていないか
- 水を飲んでばかりいないか
- いつもと比較して寝ている時間が長くないか
- 嘔吐していないか(吐き散らしている場合もあるので、ケージの中も要チェック)
- フンに異常はないか(水っぽい、色がおかしいなど)
- くしゃみやせきをしていないか
- 口を開けて呼吸していないか
日頃からよく観察して、愛鳥の変化にすぐに気づけるようにしましょう。
インコを動物病院に連れていくときの準備
いざという時にすぐに受診できるよう、インコを動物病院に連れていくときの準備をしておきましょう。
もしもに備えて、インコが健康な時からはじめておきたいですね。
- 鳥の専門知識がある獣医師がいる動物病院を探しておく
犬猫に比べると、鳥の専門医はまだまだ少ないです。
事前に情報収集しておくことが大切です。
お試しに健康診断を受診するのもいいでしょう。
インコを保定できる、検査環境がある、治療内容をきちんと説明してくれる信頼できる病院を選びましょう。
ケージやキャリーの準備
普段使用しているケージでもいいのですが、病気やケガで弱っているときは、小さめのキャリーケースやプラケースのほうが保温をできるので安心です。
ケースを入れるバッグもあると便利です。
診察室以外では、インコを出さないようにしましょう。
病院の時だけ違うケースに入れようとするとインコが嫌がることがあります。
慣れてもらうために、日頃から練習しておくのをおすすめします。
ケージのお掃除時の避難場所としてや、日光浴や近所へのお散歩にも使えます。
保温のカイロを入れるジッパー開閉ポケット付きのキャリー用バックはお勧めです。
キャリーケース内の準備
寒い時期やインコがふくらんでいる時は、保温が必要です。
ケースの外の側面に使い捨てカイロを貼る、湯たんぽを入れるなどで対応ができます。
エサは下にまき散らすか、粟穂が好きな子なら、粟穂もオススメです。
通院程度の移動であれば、水は入れなくても大丈夫です。
移動中にこぼれて体温をさげてしまう恐れがあります。
心配な場合は青菜をいれておくとよいでしょう。
インコに入ってもらったら、タオルなどで目隠しします。
外の景色が見えると、興奮してストレスになる場合もあります。日よけ、風よけの役割もしてくれます。
まとめ ー通院の移動時には保温をー
インコのあくび連続は、そのう炎などの病気のサインである場合があります。
あくび以外にもインコが病気のサインを出していないかをチェックします。
いつもと様子が違う時、明らかに調子が悪そうな時は、鳥の専門知識のある信頼できる病院ですぐに受診しましょう。
病気の時は、インコの免疫力もおちています。通院の際は保温をするなど移動時の環境づくりにも気を配ることが大切です。
愛鳥の変化にすぐに気づけるように、日頃からしっかり観察してあげましょう。