人間と同じように、インコにとって十分な睡眠時間は欠かせません。
インコと一緒に暮らす私たちやこれからインコを家族に迎えたい方は、愛鳥が健康で元気に生活できるよう「インコの睡眠」に関しての正しい知識をぜひ持っておきたいものです。
うちのインコ、よくお昼寝しているけど睡眠時間が足りていないのかな?
そんな不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
今回はインコに必要な睡眠時間、寝る時の準備、注意点や睡眠不足で起こりうるリスクを獣医さんから聞いた話や資料などをもとに詳しく解説していきます。
インコに必要な睡眠時間は?
インコに必要な睡眠時間は、飼育されているインコの場合10時間~12時間ほどです。
野生下のインコの睡眠時間は、さらに長く16時間です。
人間より多くの睡眠時間が必要なのです。
飼い主さんの生活音を軽減するカーテンをご紹介します。
その理由は、インコは眠りが浅いからです。
野生下では、寝ているときにも敵から襲われる可能性があります。
インコは常にまわりを警戒しながら寝る習性があり、深くは眠りません。
その代わりに質より量で補っているのです。
自然の中で生きるインコは日の出とともに起き、日没とともに寝ます。
飼育下のインコもそれに近い環境にしてあげることで、体内のリズムが整います。
具体的には
起床は6時~8時、就寝は18時~20時を目安にするとよいでしょう。
インコに必要な睡眠時間である10時間~12時間の睡眠時間を確保できます。
夜の睡眠以外にも、インコはお昼寝もします。
インコの睡眠時間は「できれば16時間」とも言われていますので、お昼寝をしていても寝すぎということはありません。
ただし、体調が悪くて寝てばかりのこともあります。
食欲はあるか、フンの様子はどうか、目に力はあるか、などを観察してインコの体調不良のサインを見逃さないようにしましょう。
インコの体調管理について、詳しく知りたい方は下記のページをご覧ください。
インコの体調管理方法とは?フンの色で解るチェックシートありインコの寝る時の準備
必ずしてほしいことは、暗くして静かな睡眠環境を整えてあげることです。
「おやすみ」と声をかけて、おやすみカバーなどでケージ内を暗くします。
お休みカバーは遮光の専用のものもありますし、バスタオルやカーテンなどで代用もできます。
カバーをかけた直後は「もっと遊んで~」とケージの中で暴れてアピールする子もいるかと思います。
でも、おやすみをした後は、私たち飼い主も遊んであげたい気持ちをグッと我慢します。
少しするとに静かになり、インコが眠りについた後、覗きたくなる気持ちももちろん我慢です。
先ほども述べたように、眠りの浅いインコを起こしてしまいますので。
音にもとても敏感なので、大きな音でインコをびっくりさせないようにも気を配ってあげてくださいね。
普段リビングにケージがある場合は、暗くて静かな部屋を別で用意できるのであれば、寝る時はケージごと移動するのもいいでしょう。
インコの睡眠に対して注意点
インコを寝かせる時間と起こす時間をできれば毎日一定にするのが理想です。
規則正しい生活を心がけてあげたいですね。
よい睡眠がとれていない場合のリスクを2つ挙げます。それぞれの対策もご紹介します。
<発情過多>
夏はインコの発情の時期です。
夜遅くまでの照明の光で日照時間が長いと言う事は、夏のような状態が続くことと同じになり、年中発情している状態「発情過多」の原因のひとつになります。
巣引きをしないのに発情するのは、インコの身体に負担がかかるだけです。
不要な発情はできるだけ避けるようにしましょう。
対策
1日の日照時間を8~10時間以下に短くします。
できるだけ静かで暗い環境を用意して、12時間以上の睡眠を促してあげるといいでしょう。
<毛引き>
インコが自ら毛をむしってしまったり、抜いてしまったりするのが「毛引き」です。
毛引きの原因はさまざまです。病気の時もありますが、睡眠不足によるストレスも原因のひとつになります。
対策
病気でないときは、ストレスによることが多いです。十分な睡眠と栄養のある食事、飼い主さんとのコミュニケーションをしっかりとってあげましょう。
飼い主さんにも生活があります。
インコの寝る時間と起きる時間を毎日一定にすることが難しい方もいらっしゃるでしょう。
そこは折り合いをつけながら、できる範囲で、どんな時も、一番大切なのは愛情を持ってお世話することです。
まとめ ~睡眠不足に注意~
飼育下のインコに必要な睡眠時間は、10~12時間です。
インコの睡眠時は、暗く静かな環境を用意してあげてください。
普段リビングで一緒に生活している場合も、可能であれば寝る時は暗くて静かな別の部屋にケージごと移動してあげるのもいいでしょう。
インコの起きる時間と寝る時間は、できるだけ毎日一定にしてあげるのが望ましいです。
野生下と同じく日の出と日没に合わせて、起床は6~8時、就寝は18~20時あたりを目安にされるといいでしょう。
睡眠不足は、発情過多や毛引きの原因の一つになります。
愛鳥の健康を維持し長生きしてくれるように、よい睡眠環境をできるかぎり用意してあげたいですね。